
「――さん、でしょうか?」
幼く可愛らしい声。
突然、少女から僕の苗字を呼ばれた。
「待ち合わせ場所、ここにして良かったです。街中だと分かりにくかったですから」
髪はショートで瞳が大きくて可愛らしい。
ただし、よく見ると少女は制服姿だった。
まさか学校帰りで来たのかと思い、少し驚いた。
「では早速移動しましょうか。案内しますので」
僕の様子を気にすることもなく、挨拶もそこそこに少女は歩き出す。
繁華街かと思ったが、どちらかというと住宅街のような風景が目に付く。
「着きました。ここの建物です」
少女が示したのは住宅街にある寂れたアパートだった。
「古いアパートに見えますが、ホテルなんです」
人気もほとんどないようなものですので色々好都合なんですよ、と少女は付け足す。
少女はカバンから鍵を取り出し、アパートの1室の扉を開ける。
部屋の中に誘われるとそこには驚きの光景があった。
―――ラブホテルだ。
桃色の照明、絨毯、大きなベッド。
しかもベッドには手枷と足枷が付いていた。
「自己紹介してませんでしたよね。私、 本日の『プレイ』を担当致します、月島ヒナです」
屈託ない笑顔を浮かべるヒナちゃん。
幼い顔立ちの女の子だけあって、 やはり 制服がとてもよく似合う。
僕は今からすることを考え思わず生唾を飲み込む。
「今日は初回限定のコースで、プレイ10分、おこづかいが5000円になります」
おこづかいというのは、ヒナちゃんに支払うお金のことだ。
10分5000円という早さと安さに一抹の不安を覚えつつ、僕はヒナちゃんにおこづかいを渡す。
「ありがとうございます、お兄さん。頂いたお金は大事に使いますね」
ものすごく丁寧かつ可愛らしくお礼を言うヒナちゃん。
少女らしい初々しさに好感が持てる。
「ではお兄さん、ベッドに仰向けになってもらえませんか? それから始めますので」
ついに始まる。僕がここに来た目的。
ずっとネットの掲示板や風俗サイトを巡ってきたかいがあった。
僕は緊張しながらヒナちゃんにいわれたとおりベッドに仰向けになる。
「では手と足を失礼しますね」
―――――――――― んっ?
ヒナちゃんの言葉を理解しかねている間に、金属性の枷で両手と両足を拘束される。
拘束されたことではない、格好についてだ。
僕は裸になってヒナちゃんを襲う意思はない。
そんなことをすれば警察沙汰だ。だから服は着たままでいいと思っていた。
どちらかというとそれは逆で・・・
「両手両足を拘束しましたので、もう逃げられないですよ。それではお兄さんにイタズラ開始です」
イタズラっ子のようにヒナちゃんは微笑む。
花が咲いたような可愛らしい笑顔。僕は思わず見惚れた。
そして僕が期待していた、僕の願望がついに実現する。
「お兄さんの足の裏、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~」
ヒナちゃんの10本の指が僕の足の裏をくすぐる。
年下の女の子からくすぐられるシチュエーションとくすぐったい刺激がたまらず僕を興奮させた。
「どうしてそんなに興奮してるんですか? ただのイタズラですよ。こちょこちょこちょ~」
ヒナちゃんはわざとらしくとぼけながら、僕の足の裏に指を這わせる。
穏やかな笑みを浮かべながら、ゆっくりと指が這う。
「実はこれ、お兄さんの足の裏をマッサージしてあげてるんですよ、ふふっ」
マッサージと称しながらもゆっくりとヒナちゃんの指が僕の足の裏を這いまわる。
くすぐったくないはずがない。そのことはヒナちゃんが一番わかってるはずだ。
「お兄さんの足の裏をそーっと、そーっと、指でなぞって、つーーっと」

ヒナちゃんの指が足指の根元に置かれ、そのまま踵までこすりながら降りてくる。
一度終わったら、また足指の根元に指が置かれ、こすりながら降りてくる。
ヒナちゃんからこれを何度も繰り返される。
一度されるごとに僕はくすぐったさに耐えられず体を震わせてしまう。
「お兄さん、ただの足裏マッサージでどうして震えてるんですか? 変なの、クスクス」
わざとらしいヒナちゃんの態度が余計に興奮を高める。
「足の裏をなぞって、つーーっと、つーーっと。そして、こちょこちょこちょ~」
足の裏を指でなぞられることに慣れてきたころ、思い出したようにわしゃわしゃとヒナちゃんに足の裏をくすぐられる。
ずっと慣れることのない甘い刺激に僕は耐え続けるしかなかった。
「・・・さてと、ではそろそろ『本当のイタズラ』を始めましょうか」
僕がヒナちゃんの指で絶え絶えになっているところ、突然、ヒナちゃんの指が止まる。
さらにすごい何かが始まる予感がする。それに本当のイタズラって何だろう。
「ふふっ・・・」
ヒナちゃんが可愛らしくもどこか妖しい笑みを浮かべる。
幼い少女のまま妖艶なサキュバスに変わったような雰囲気。
その瞬間、僕の足の裏に激しい衝撃が走った。
「こ~ちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~っ♪」
ひゃ・・・あ゛あっ、あっああぁぁ~~っ!
僕はたまらず声にならない声を上げた。
一気に激しくなるヒナちゃんのくすぐり。僕は悶絶するしかなかった。
「いきなり本番だと辛いですので、今までのは慣れるための準備運動だったんですよ」
くすぐる指を止めないまま僕に説明するヒナちゃん。
さっきまでは準備運動だなんて、それだけでも耐えがたかったのに。
「初回のお試しコースでも、残り3分から『本当のイタズラ』に変わるんです。是非、体験してくださいね」
・・・えっ、まって、こんなくすぐったさが3分も続くなんて。
「ではお兄さんの足の裏にイタズラです。こちょこちょこちょこちょこちょこちょ~っ!」
堪らないくすぐったさ。でもくすぐったいだけではない。
最初から期待していた欲望。うまくコントロールできると思っていた。
でもヒナちゃんに足の裏をくすぐられてからダメだった。
もう激しい衝動に耐えきれない。
「ほらほら、お兄さんの足の裏、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~っ!」
続くヒナちゃんによる足の裏くすぐり。
ついに僕は・・・
「・・・あっ。ふふっ、こちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょこちょ~」
一瞬、何かを察し、ヒナちゃんは妖しげな笑みを浮かべたが、すぐに穏やかな笑みに戻る。
心なしか、くすぐりの激しさも穏やかになっていた。
イタズラ開始から10分後、どこかで携帯のアラーム音が鳴った。
どうやらヒナちゃんが予めセットしておいたようだ。
「はい、お疲れさまでした。以上で初回限定のイタズラ体験コースは終了です」
まるで本当にマッサージをした施術者のように振る舞うヒナちゃん。
一方、僕は色々な意味で精も根も尽き果てていた。
「あの、良かったらシャワーをお使いになりますか。元はアパートの部屋なので、トイレやシャワーもついているんです」
ヒナちゃんは、今の僕の状態を完全に察していた。
確かにシャワーが必要だし、欲を言えば下着の替えも欲しい。
それでも僕はこんな年下のヒナちゃんに果ててしまったことが恥ずかしく、一刻でも早く立ち去りたかったので辞退した。
「あまりお気になさらないでくださいね。こういうことに興味を持たれる男性の方は結構多いですから」
気を使ってくれるヒナちゃん。
本当はヒナちゃんってとても親切でいい子なんだろうな。
「あとですね、次回からは通常料金で1回5万円になります。良かったらまた利用してくださいね」
―――――その後
ヒナちゃんと別れ、濡れたままの下着に不快感を覚えながら帰宅する僕。
1回5万か・・・。
とある掲示板を見て以来、可愛い女の子からくすぐられることに興味を持った。
それ以降、それが実際に体験できるM性感の風俗を探していた。
良さそうな店を見つけて体験した結果、正直、想像以上だった。
ヒナちゃん か・・・
あの強烈な体験は絶対に忘れられないだろう。
5万は高いけど、またお金に余裕ができた時に行ってみるのもいいかもしれないな。
続く
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